体内でのコラーゲン合成について。
当ページでは、コラーゲンの体内合成について解説しています。
内容が難しく、わかり難い点もあるかとは思いますが、興味のある方はぜひご覧下さい。
体内でコラーゲンを作るには。
食品から摂取したコラーゲンは、体内でアミノ酸に分解されて吸収されます。
その後、体内でリジン(必須アミノ酸)やプロリン(非必須アミノ酸)、ビタミンCなどにより再合成されます。
そのため、コラーゲンを食べる時は、一緒に食べる品に、体内で合成されるコラーゲンのアミノ酸組織の割合に対応したアミノ酸量、そしてビタミンCなどが含まれているかが問題となります。
必須アミノ酸であるリジンは、アミノ酸の中で最も不足しやすいと言われており、 牛乳やチーズ、大豆や小麦、蕎麦や魚介類、レバーなどに多く含まれています。
非必須アミノ酸であるプロリンは、動物の皮などに多く含まれていますが、体内の代謝経路で合成することが可能です。
ビタミンCは、皆さんも良くご存知のとおり、新鮮な果物や野菜に多く含まれています。
食品からコラーゲンを合成するために。
コラーゲンを体内で再構築するためには、食べたコラーゲンの他にヒドロキシプロリンとヒドロキシリシンに相当するプロリンとリシンを補わなければなりません。
また、これらのアミノ酸が揃っても、ビタミンCによってヒドロキシ化しなければ、三重螺旋構造にはならないのです。
つまり、コラーゲンを合成するためには、コラーゲンを含む食品だけでなく、同時にプロリンやリシンを含むタンパク質、ビタミンCを摂らなければなりません。
結果、細胞内でコラーゲンを合成する際には、タンパク質を含む色々な食べ物をバランス良く摂るか、コラーゲンに上記の食品を加えて摂るかになってしまうのです。
では、食べたコラーゲンはどうなるの?
コラーゲンが体内の酵素で分解されると、ヒドロキシプロリンとヒドロキシリシンになることが分っているのですが、問題はこれらが「プロリン」と「リシン」に変わるのかという点です。
もし、これらのヒドロキシ化物質が、体内でプロリンやリシンに変われば、再度コラーゲンの合成に寄与することができるのですが、残念なことに、こうした反応は現在のところ見つかっていません。
つまり、コラーゲンを構成しているヒドロキシ化したアミノ酸は、コラーゲンの合成に寄与できないということあり、食べたコラーゲンはそのまま体内でコラーゲンになるわけではないということを意味しているのです。
しかし、コラーゲンを食べる事で、合成に必要な多くの成分は補充できます。
また、メカニズムはまだ完全に解明されていませんが、食べたコラーゲンは、体内での合成を促進させる効果も持っているのです。
コラーゲンと他のタンパク質の違い。
コラーゲンはタンパク質の1種ですが、プロリンとリシンの大部分がヒドロキシ化(水酸化)されて、それぞれヒドロキシプロリンとヒドロキシリシンになっています。
コラーゲンの構成成分であるヒドロキシプロリンとヒドロキシリシンは、アミノ酸ではありますが、人体を構成している20種類のアミノ酸には含まれていません。
これが、コラーゲンと他のタンパク質との大きな違いなのです。
※ここで、後半に出て来る『残基』という言葉をプロリンを例にとって、紹介しておきます。
例えば、プロリンというのは1つのアミノ酸で、アミノ酸が多数結合したものをポリペプチド鎖といいます。
プロリン残基とはポリペプチド鎖中にあるプロリン由来の部分のことを指します。
コラーゲン合成のしくみ。
細胞内では、遺伝子DNАの塩基配列に従ってアミノ酸の配列が決まり、それに従ってコラーゲンの元になるポリペプチド鎖が合成されます。
そして、プロリン残基とリシン残基のいくつかが酵素によってヒドロキシ化され、それぞれヒドロキシプロリンとヒドロキシリシンになります。
それ後、3本のポリペプチド鎖が絡み合って、コラーゲン独特の三重螺旋構造となります。
※ヒドロキシ化の際には、還元剤としてビタミンCが必要となります。
(ビタミンCが欠乏すると、三重螺旋構造が上手くできずに、コラーゲンを作ることができません。)
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